「言いだすタイミングがなかなかなくて……ピンクが好きな色じゃないの」 「あ?」 「でも、嫌いなわけではないから。どちらかというと紫のほうが好きだけど」 「知らねぇ」 フォローしているつもりが、どんどん伸也さんの表情を悪化させている私。 仕舞には、玄関のドアを開けて、外へ出ていってしまった。