「お嬢様、本日はお天気が良いので庭を散歩しては如何でしょう?」 食べ終えた食器を片付けながら言う執事に、檸檬は頷いた。 「…………ただ、林檎も一緒に」 そう続けると少し困惑した顔になりながらも答えてくれる。 洗い物が終わるまで部屋にいると伝えリビングを出た。 「何色のリボンにしようかなぁ・・・♪」 呟いた声は明るく、まるで心ごと何処かに飛んで行けるように軽やかだった。