「…はい。」 僕はそれだけを言うのが精一杯だった。 「…分かりました。案内します。どうぞ入って。」 彼女は僕が引き下がらないことを悟ると小さな溜め息をついた。 そして僕を“黒い輪の中”へ案内してくれた。