「え?…まぁ…。」
戸惑いながらも彼女は答えてくれた。


やはりここは私有地であっただけらしい。

少しがっかりした。




「一つ良いですか?」

彼女から話し掛けてきた。

「何ですか?!」
びっくりして声が裏返ってしまった。


「…ここがどうして判るの?」




また、不思議な事を聞かれた。あの日から何度も考えてた事だった。
やはり意味が分からない。
「あの…、何が“わかる”何ですか?」


「ここを知ってて、周りを探ってたんじゃないの?」


「何も知らないですよ?
ただ…、本当の事を話せば、あなたのことが僕には見えて、知り合いが見えなかったんです。」