背ほどまで伸びた銀色の髪と 柘榴のような紅い瞳。 少し冷たさを感じさせるほどの 整った顔立ち。 まるで宗教画から抜け出したかのような 清冽な美しさです。 聖人のような顔をした青年は、 口の端をちょっとだけあげて、 悪巧みでも考えたかような顔になりました。 でも、それは一瞬のこと。 いつもの顔に戻ります。 イブは青年の感情の機微など気づきもしません。 今や興味は『癒しの聖乙女』だけです。 「おいしいと思いますよ」