「総司、お前は近藤さんたちと池田屋に行け。」


土方さんの低い地を這うような声が会議の行われている部屋に響く



あれから土方さんは桝屋、本名 古高俊太郎に地獄のような、それこそ死んだ方がマシな拷問をやり続けて、やっと吐いた彼ら長州、所謂(いわゆる)僕らの敵の目的



聞いて笑っちゃったね




『風が強い日に御所に火を放ち、お上のご子息や、松平容保公などの、幕府側の大物を殺害』



だって。



僕も中々狂っていると思うけど、あいつらの方が可笑しいくらいに狂ってしまっている



でも、さ。


狂っている者同士なら遠慮はいらないよね?


奴らは今日古高が捕まったことで会議を開く


その会議の場所が当たれば、まとめて始末も可能。


「では、出陣!」


近藤さんの声で僕らは壬生寺の門をくぐり二手に分かれる



土方さん達の組は四国屋


僕達の方は池田屋



「僕って、意外と悪運は強いんだよねぇ。」