「へーへー、あ、もしかして妹ちゃんも昼餉作ったの?!」
「あ、はい一応。」
そう、肯定の言葉を口にすると、一気に彼らが拳を天に突き上げる
「っしゃあ!
久しぶりの女の子の作ったご飯だぞ、平助!!!」
「昼からの稽古もこれで乗り越えられるな、しんぱっあん!」
いや、実はというと私は井上様の言うとおりに具を入れたり切ったりしただけで味付けなどは井上様のものなのだが...
女の子の作った。というのが彼らには大事らしい
「あの、じゃあ、運びますね?」
そんなに喜んでくれるなら温かいうちに召し上がってもらいたい
お盆に並べられた味噌汁を担ごうとしたら、
「んじゃあ、これ俺が持つね?」
「え?!」
さらりと盆は背丈の低い男に取られ、また、他のものはがっちりした方と井上様がすでに運ぼうと持ち上げている
「あの、私が..!!」
持ちます。そう言おうとしたけど、彼らが
「いいのいいの、女の子には持たせらんねぇって!」
と言って、次々に昼餉を持ってゆく

