その瞳に何故がゾクリ、と体が震える




怖い━━━━。




本当にそう思った




「なんだ、斎藤君じゃないか。

どうしたの?」



「朝餉になかなか来ないから呼びに来た。」




淡々と、述べるその姿は無駄の無い

為すべき事だけ為し、その他のものは全て切り落としてしまったような。



その姿は乏しいと言えば乏しいのだろう




だけど、私には乏しいのではなく、逆に何か胸に秘めたものをただ真っ直ぐに追いかける



その為なら他のものに一切目をくれない。



蒼いゆらゆら揺れる炎に見えた





「その娘が昨日副長の言っていた奴か?」



チラッと見られて慌てて頭を下げる




「今日からここでお世話になります。

武久 慶です。」



「そうか。
俺は三番組隊長の斎藤 一だ。」



そう言って軽く会釈をすると身を翻して朝餉が用意してある部屋に戻っていく斎藤様



「斎藤君はこの新選組でも居合の達人なんて言われてるんだよ。」