「なんやとこいつ...」



シュッ、と出される苦無



「なんですか?あ?」



カチャッ、と刀身を露わにする刀




この時分かった



この沖田様と山崎様は仲がすごぶる悪いらしい。



「二人とも落ち着きなさい。
武久くんの前だぞ。」



近藤様のその言葉でなんとか二人とも落ち着いたみたいだが、睨み合い、いがみ合っている




「すまないね、武久くん。」



「いや、あの...大丈夫ですからお気になさらず...」



近藤様が謝ることはないのだが、本当に申し訳なさそうに謝るので、こちらは苦笑いする他ない







「山崎任務に戻れ、総司はそれ渡して部屋に案内しろ。」




きまづい、ビリビリした空気の中、仕方ないと口を開いたのは土方様だった




「了解、引き続き奴をはればええんやろ?」



「ああ、頼む。」




「ほな、またでな。


嬢ちゃん。」



手を振る山崎様に軽く会釈をするため一度、目線を畳に向け、次にあげた途端、もうそこには彼はいなくて...



忍者ではないと言っていたが、忍者と自ら言うのも納得がいく