でも、もうそんな事を思っても意味のない事



彼はもう、向かうことはあっても戻ってくることはないのだから。



「そ、じ..いも、うと、慶の事...っ、よろしく、なっ..?」



もう、願っても、頼み込んでも清史郎は戻ることはない



なら、せめて...



「ああ、慶ちゃんの事は...


僕に任せてよ━━━━。」




彼の大切にしているものは僕が守ってみせるから





空から落ちてくる雪


白く、白く、そして突然紅く染まり地に落ちる




それが何故か僕には



空が泣いているのように見えたんだ