「でも、清史郎にも妹いるんでしょ?

それもかなり清史郎に似てるって聞いてたけど...」



それなら、可愛いんじゃない?


そう言おうとしたけど、女顔を気にしている清史郎だからグッと堪えて愛想笑いを浮かべておく


でも、気になる

”慶ちゃん”だっけ?



清史郎似なら、すごく可愛いしなんかふわふわしてる感じがするし、もし、正反対でもなんか可愛がりがありそうだ



「ねえ、清史郎の妹ってどんな感じ?」



興味本位で聞いてみると、ポカーンとした顔からニカッ、と笑って気になるのか?なんてからかいながら肩を組まれる



「気になるから聞いたんでしょ

ねえ、やっぱり清史郎似なの?
それとも美人とか?」



「あー、う〜ん..

強いぞ、何というか芯が
それに頑固だ。
だけど繊細で良く泣いてるなぁ...。」



「.....へぇ。」



どんな人なんだろう


強いのにすぐ泣いちゃうなんて、ちょっと変わってると思う


だから、本当にたまに、たまにね
清史郎が送る手紙に本当にたまに、金平糖とか桜の花びらとか混入してみた




そしたら、彼女、慶はきっと覚えてないだろうけど、彼女は清史郎の手紙とは別に一枚、”いつも素敵な者をくれる方へ”なんて可愛い物を清史郎の手紙に紛れさせてくれたのだ


それから彼女への興味が一気にわいて


いつの間にか僕の心の片隅に慶がいた。