「嘘っ....」
唇を震わせ、涙を目にためる慶
残念だけど、嘘なんかじゃない
これが真実、僕の隠し通してきた事なんだ
「嘘じゃない、慶が聞いて来たんじゃないか。」
僕は相変わらず、表情を変えずただ彼女をいつも通りに見つめる
「だって...そんなっ、」
「清光も、他の隊士も清史郎は敵にやられたって言っていたのに?」
図星をつかれたのか、慶は顔を怒りで真っ赤にして、ワナワナと震え、急いで立ち上がり部屋を出て行こうとするが、それを僕がさせず、彼女の手を強く掴む
「どこ行くのさ。」
冷たく言い放つと、彼女の身体が少し震えたのが分かる
「....清光様の、所ですっ!!!」
嗚呼、可哀想な慶。
君は分かってないんだなあ...
清光のところに行って真相を確かめたいだろう?
けど、そんなことしなくてもいいよ
「じゃあ、君はどこにも行かなくてもいい。」
僕はそう言うと彼女の腕を強く引っ張り体制を不安定にした後、彼女のを畳へと押し倒す

