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『じゃあさ、慶

僕と恋仲になろうか━━━━?』



口から出た本音


ずっと隠し通すはずだった想いは、簡単に枷が壊れ、君の元へと運ばれてしまった


言うはずなんて本当になかった、言う資格もないと思ってた

だけど、限界まで達した想いと、酒を飲んで好きな子が目の前にいて、顔を真っ赤にしてるという状況が重なって君への想いが溢れ出てしまったんだ


言ってしまった後で、都合が効いかもしれないが断って欲しい、慶の大事な者を奪った僕を許さで。


そう思ったけど慶、君は笑い


『総司、私もです』


そう顔を赤く染めて僕の枷を完全に二度と使えないよう壊したんだ



彼女は勿論そんな自覚はないだろうけど、そもそも真実を知らないのだから仕方が無いが、それでも卑怯と思っていても君が欲しくてたまらない



『で、でも恋仲になるのは私が総司に似合う女性になってからでっ!!!』



顔を今まで以上に赤くする彼女は儚くて脆いはずなのに、僕には絶対的な何かに変わろうとしている



ごめんね、僕は君にこの先もずっと、嘘をつき続ける、死ぬまで教えてあげないかもしれない


それで、君が僕のそばに居てくれるのならそれでもいい、道化師になってしまったっていい、そうおもえるんだ