そんな私の気持ちに気づいたのだろうか、総司は唐突に私の体を抱きしめる腕を緩めて、顔を真っ正面に向けれる状態にしてしまう


「??
どうしたの、急に...?」



戸惑う私、それも今は仕方ない、だって好きな人の顔が真正面で、それがとても真剣な顔だったら仕方が無い





「じゃあさ、慶


僕と恋仲になろうか━━?」






「......え、」




何言ってるんだろう総司は



そんなの嘘、だってだって...

なんでそんな満足そうな顔してこちらを見つめてるの?


普通はこういう時、いくら慣れててもちぐはぐしちゃうものじゃないの...?



だけど、そうならないのが彼



それが総司なんだ。




「戸惑ってる?

まあ、返事はいいよ、僕が言いたかっただけだし。」



私が呆然としている間に総司の腕がほどかれ、彼はスタスタと満面の笑みで去って行ってしまう



嬉しい、嬉しい、嬉しい!!!



暫く経つとガバッとその場にしゃがみ込むと口元に手を添えてニヤニヤしている姿が誰にも見えないようすると、一人で”ふふっ”と笑い声をこぼしてしまう



ねえ、総司


私、あなたの事が好きよ...


大好きよ。