Dear.

「そんな悲しそうな顔をしないでよ

僕は大丈夫だから、ほら近藤さんを早く呼ばないといけないんでしょ？」



総司は鋭い。


いや、私がもしかしたら分かり易い人なのかもしれないけど...

だからたまに、ばれてるんじゃないか、って思ってまう


私の総司に対する想いを━━━━。




「わかった行ってくるね？」


軽く手を振ると近藤様のところに急いで向かう


「近藤様、明里さんがいらっしゃっています。
近藤様と話がしたいそうです。」



すすーっと、障子を開けて頭を軽く下げながらそう言うと

「明里さんが？！分かった、すぐ行く！」

と少々驚いた様子で部屋を出て行こうしたのだが



「ん？
慶くんは風邪か？

顔が紅潮しているみたいだが...」



「へ....？」



どうか、彼に勘付かれていない事を願うんだ



”好き”なんてバレないように行動しなきゃいけないんだ




だって、彼は新選組一の剣客なのだもの



私の想いなんかで...彼を惑わしてはいけない