「ううん。違うの」 私はすぐさま否定する。 「なんて言うんだろう…。再会したからじゃなくて、もっと違う気持ち」 と私は説明した。 「麻弥、何なんだろうね、この気持ち」 困ったように言う私に麻弥は首を傾げて「何だろうね」と言った。 そしてパッと口にした言葉は「焦れったい気持ち」だった。 「今はあえて、ね。いずれわかるよ」と彼女は意味ありげに微笑んだ。