私たちのクラス(梨佳とは同じクラスになれた!)には、リーダー格のグループが存在する。
それは、紺野美里亜とそのとりまきだ。
だから私たちはなるべく目をつけられないよう、すみの方で普通にしていた。
しかし、成績がいい梨佳はすぐに目立ってしまう。
「橘さん、すごいよねー。いいなー美優、こんな人が友達で。」
「へへん。いいでしょー」
たまに梨佳を自慢したい気になる。
でも・・・
「ふ~ん。橘さん頭いいのね・・・」
振り返ると・・・
「ひっ」
とても人間とは思えないほど悪意に満ちた顔の紺野美里亜(ととりまき)がいた。
気づくと、今までまわりにいた女子たちは、教室の隅で固まっていた。
「なっ・・・何ですか?」
気が強い梨佳でも、美里亜にわかなわなかった。
「ねぇ、テストもっと見せてくれない?」
「え・・・でも・・・」
思わずたじろぐ。
「いいから見せなさいよ!!」
ガン!と、梨佳の机を蹴る。
「はっ・・・はい・・」
おずおずとテストを差し出す。
「ちっ」
すると、自分よりも点数が高かったのか、舌打ちをしてとりまきと共に去っていった。
そのとたん、いままで隅にいた友達がわらわらとよって来た。
「大丈夫?橘さん。」
「ん。大丈夫。」

しかし、結果として梨佳は大丈夫じゃなかったんだ・・・。