私が頭を下げると、伸治も一緒に頭を下げてくれた。
「ははは。そんなに硬くならなくても。頭を上げて」
すると、伸治のお父さんが優しくそう言ってくれたので、私達は素直に頭を上げた。
「わざわざ挨拶に来てくれてありがとうね。本来なら我々が式に出るべきなのに……」
「いえいえ!そんな!」
私は即座に否定した。
それを見た伸治のお父さんは、ふっと笑うと、
「愛美ちゃん、伸治のこと、よろしくね」
と言ってくれた。
「はい!ありがとうございますっ!」
「親父……ありがとな」
「ふふっ♪愛美ちゃんかわいいし、うれしいわ♪」
みんなが笑顔になって、とても暖かい気持ちになった。

