「……はぁ。しょうがねぇなー。一度しか言ってやらねぇから、良く聞いとけよ?」
「うん!」
伸治は私のほうに歩み寄ってくると、そっと私を抱きしめた。
そして、小さい声で、ささやくように言った。
「お前のこと、愛してる。だから、結婚しよ?」
その声が、ぬくもりが、愛しくてしょうがなかった。
幸せすぎて、涙が溢れて止まらなかった。
「……はいっ!」
私はこの時、この瞬間を永遠に忘れたくないと思った。
結婚が決まってからは大忙しだった。
でも、なんだか高校の生徒会のことを思い出して、懐かしくて楽しかった。
「そういえば、招待状も送らないとね?」
結婚式に来てもらいたい人に招待状を送らないといけない。

