~愛実side~
伸治と住み始めてから、三年が過ぎた。
私と伸治は同じ四年制の大学に通っていて、ときどきばったりと会うこともある。
お互い忙しくなってきて、家に帰る時間もバラバラだけど、それでも毎日一緒に夕飯を食べている。
朝も一緒に行ってるし、結構仲はいいと思う。
ただ一つ。最近不安なことがある。
私は朝、一緒に歩いている伸治に、思い切って聞いてみた。
「ねぇ、伸治」
「ん?」
「あのさ、あたしのおばあちゃんって……そろそろ帰ってくるんだよね?」
「あぁ。そのはずだけど……どうかした?」
「……おばあちゃんが帰ってきたら、伸治はどうするの?」
「……どうするって……」
私がそう聞くと、伸治は私の顔を見ながら答えた。