「あっ!でも………女子に騒がれるのが

嫌なんなら、男子校行けばよかったん

じゃないんですか?」

だって普通そうじゃない?

男子校だったら、ここにいて女装なんて

しなくったって素の自分で楽に過ごせた

と思うんだけど……。

「絶対無理。」

「な、なんで?」

「だって男子だらけじゃん。

それはそれでむさ苦しい。」

「あの、話しが矛盾してますけど。」

「俺だって、恋はしてーの。」

んじゃ尚更、こんなとこにきたら

恋なんて出来ないじゃん。

「わけわかんない。」

「あ?なんか言ったか?」

ひぃ~ッ‼こ、小湊君、目から殺気を

感じます……。

「いやいやいや!なーんにも言ってない

です!お気になさらず……。」

「そ。ならいいんだけど。」

こ、この人。……怖い。

ってか、私が描いていた寮での夢のよう

な高校ライフが入学早々いっきに崩れ

落ちた。同じ寮の子と料理したり、一緒

にオシャレについて話したり……。これ

だけを楽しみにしてたのに…。うえーん

!もう叶う事はないのね…。

…えぇい!もうこうなったら仕方ない!

この人と、とことん高校ライフエンジョ

イしてやろうじゃないの!

…と思ったものの、不安で仕方ない

私なのです。