「えー。では今日はここまでで。」
「気をつけ。礼ー。」
「「「ありがとうございましたー」」」
おー。やっと終わったよー。1時間目。
数学とかほんと嫌い。
頭使うとつかれる。
んんー、
大きく伸びをして、机に伏せた。
少し寝ようかなー。とか思ってると、
「ま、まいかちゃん…」
だいぶ控えめに右隣から声がかかった。
「んー。なにー?」
それに、顔をあげないで返事をする。
「あ、あの!私と、友達になってくれませんか!?」
大声を出した転校生ちゃんに教室が一瞬静まった。
そこでやっと顔をあげる。
少しぼやける目を一旦黒板に向けてから、ゆっくりと転校生ちゃんに移した。
軽く火照ってる頬に、なぜか潤んだ瞳。
「え。わたし告白かなんかされてんの?」
「え!?こ、告白!?」
「ごめんねー。わたし、そういう趣味ないん「ち、違う!!友達だよ!友達!私、そんなへ、変な趣味とかないから!!」
あれまー。なんか遮られたよ。
友達ねぇー。
「ねー。友達になる利点ってさ、なんだと思う?」
周りに聞こえないよう声を潜めてわたしは転校生ちゃんにそう問うた。
「え、え?利点?」
「そー。利点。」
少し悩むように視線を泳がせてから、転校生ちゃんはきっぱり言い切った。
「一緒にいて楽しいからです。」
真面目にそう言い切った転校生ちゃんに、思わず笑ってしまった。
「プハッ。あはははははー
ん。いいよー。友達になろーか。」
にこっと笑ってわたしがそう言えば、転校生ちゃんは満面の笑みを浮かべた。
「ま、まいかちゃん!」
そう言って、わたしの手をブンブン降る転校生ちゃんは、にこにこしている。
(ちょっと失敗だったかなー)
とも思ったけど、今更言い直せそうにない。
教室はもう、いつもの空気に戻っていた。

