春。



いろんな事が始まりつつあるこの季節。





「同じクラスだと良いね♪」



「カッコいい人居るかなァ☆」





綺麗な桜並木が並ぶこの道は、
新しい制服を着た高校生達が
新しい出会いに期待をしながら歩いて行く。




私‥‥浅岡梨那。


私は、



「‥‥‥くだらない。」





行きたくもない高校に入学して、
気分が堕ちていた。



私立S高等学校。


制服も可愛いし、駅から近い場所に建っている。


文句の付けどころがない高校だけど、
私の気分は晴れなかった。