異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。




「ライベルト、さっきの話聞いていたんでしょう。 なら、あなたの答えは?」


『俺も、ティオンを支える』


ライベルトは近衛隊長としてではなく、幼なじみとして断言した。


『ティオン、俺は王位など望まない。俺が仕えているのは国ではない。ティオンという不完全な王子だ。
おまえが劣等感を抱いているのは判ってたが、俺が何を言って励ましても嫌味にしか聞こえなかっただろう。
おまえ自身がやる気にならねば、何を言っても無駄だったからな。

だが、おまえが本気で王になると望むなら、俺は全力でお前を支える。
ユズの言った通りだ。
1人より、2人。2人より3人。
その方が苦労も辛さも減るだろう。

ティオン、俺を信じろ。

俺はとうにお前を信じてる』


ライベルトは、ティオンを支えるのを望んだ。

あたしと同じに。


「ティオン、あたしも信じたい。だから、あなたもあたしを信じて」


ライベルトだから、ティオンだから、あたしだから。


3人だから。2人より、1人より、きっとたくさん色んな事が出来る。