異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。




こんな完璧な外見や血筋身分を持つのに、ティオンにもあたしと同じ劣等感を持ってたなんて。

驚きとともに近親感を感じた。


……でも。


あたしはティオンの側に歩み寄る。


彼を呼んでから、拳に息を吹きかけて……


思いっきり、グーでティオンを殴った。


『……っ!?』


さしものティオンも呆気に取られたか、殴られた頬に手をやり信じられない顔をしてた。


そんな彼に向かい腰に手を当てたあたしは、鼻息も荒く声を張り上げ叫んだ。


「ふざけないでよっ!」


『……は?』


あたしは人差し指でティオンをビシッと指した。


「ティオン、あなたにはその完璧な外見がある! 血筋だって悪くない。経緯はどうあれ、王族で王太子になれたんでしょう。なら、いじけてる暇があったら少しは努力したらどう?」


『努力……したけど』


「いい? あたしたち凡人が天才に追いつくには、何倍の努力じゃ足りないの! 何十倍何百倍もの努力がいるの。それをせずに最初から負けを認めるって、情けないと思わないの!?」