セカンドデビュー【完】

帰宅すると玄関にハイヒールがあった。

「おかえりなさい」
「……母さん」
「マスコミに捕まったでしょ」
「うん、それはいいんだ。……いいんだけど、母さんなんでここに」

3年前に、家を建ててから、ほとんどこの部屋に来たことはなかった。

母は疲れていつもより小さく見えた。
マスコミから隠れるために、ここに来たんだろう。




カーテンを閉めて、薄暗いリビングのソファに、小さくなっていた。