「倖太くん? 私、明日は事務所に行けないかもしれないから、琴音にも伝えておいてもらえる? あの子電話に出なくて」
「……アヤさん? どうしたんですか」
「ちょっと用事よ。じゃあね」

琴音に簡単に会話の内容を伝える。
電話が終わっても、続きをする気になれず、二人で服の乱れを直した。

「……琴音、腹減ってる?」
「別に」
「そう。ちょっとラーメン食ってくるけど、行くか?」
「……いいや、止めとく」