お天気良好。日々良好。
貴方がいなくなった世界は
何事も無かったように進んでいく…。
今も空を飛んでいますか?
私も貴方と空を飛びたかったです。
「あれ……?通夏さん、その服変わってますね!」
庭で1人ポツンと私が見ていた服を見て、
隣に住む鈴ちゃんのお母さんの千代(チヨ)さんが
ニッコリと微笑んだ。
私は立ち上がって、
「お帰りなさい。千代さん。この服は終平が小さい頃着てたものなのよ。不思議な服でしょ?」
と言って笑千代さんに服を見せた。
すると、千代さんは少し困った顔をして
私に手招きした。
私はどうしたのだろうかと思って、
千代さんの元へ寄り添った。
すると、千代さんは自分の家の方を指差して
少し目を閉じて下を向いた。
「家がなくなってしまったの。鈴もいないし…
終平くんは何か知らないかしら……」
私は驚いた。
私がいない間に一体、何が起こって
しまったんだろうか……。
千代さんの家は真っ黒に焦げて
無くなってしまっていた。