「ちょっと!『村を出るな』って…どうして?」
私は家に帰ってきて、
一番はじめに終平に言われた言葉に驚いて
思わず聞いてしまった。
さっきまで一緒に外に出てたのに駄目なの?
「鈴奈さんが倒れてた場所、覚えてますか?」
「……覚えてるけど…」
「あの死体の中には前にも話しましたが、鉄砲や爆弾や…そんな手段で死にたくないのに亡くなられた方もいるんです。」
「………それと何が関係あるのよっ!」
私は思わず終平に向かって叫んでしまった。
夜にも蛍くんを探しに行こうと思っていた
私にとっては嫌なお願いだった。
外に出ない限り蛍くんの事は何もわからない。
「蛍くんを探さなきゃいけないのにっ!」
私は思わず終平に反抗的に玄関の方へ行った。
すると、終平は私の後をすぐに駆けてきて、
玄関の前で私を自分の方に向かせた。