何故、こんなに焦って……
こんなにも泥まみれになって…
それでも何かを伝えたくて………。
~追いかけたい背中があるんだと僕は
自分で気づかせないようにしていたんだ~
「……………しいっ」
僕の頬を涙が伝った。
何だろう、コレ………
「終平っ!大丈夫?何かあったの!?」
鈴奈さんは心配して僕の方を見ていた。
でも僕は…………
「悔しいですっ………通夏さんは僕の事、
何でもお見通しだ…。やっぱり敵わないや……」
僕のそのままの思いが溢れた。
どうして僕はいつも素直になれないんだろう。
僕が思わず下を向いていると……
ーーーふわっ…
と優しい香りと小さな体が僕を包み込んだ。
「えっ…//」
僕は思わず驚いて、下げていた顔を上げた。
すると、鈴奈さんは僕の耳元で
「私、頑張ってる終平が好き。綺麗に笑う終平が1番なんだ。だから、どうか泣かないで。私の前で笑っていて…」
と優しく囁いた…。
ありがとう…鈴奈さん。
こんな僕のことを
考えてくれて…想ってくれて…
鈴奈さんは僕から離れてニッコリ笑った。
綺麗な笑顔だった。


