終平が笑顔で私の方を向いて頷いた。
「探しましょう。蛍くんを!」
私は又、その笑顔の虜になってしまった。
でも、その時っ!
ーーーぐうぅ……
と終平の方からお腹が鳴ったのが聞こえた。
終平が真っ赤な顔をして、お腹を押さえた。
「もしかして終平…ご飯食べてないの?」
私はポカンとして終平の方を見た。
終平は困った様に頭をかいて、
「はい…。気づいたらここに
走ってきてしまっていたもので…。」
と恥ずかしそうに笑った。
でも、私のために……
「そこまでして来てくれたの……」
「えと……その……//」
私は終平が答えるのを待つことなく、
終平の手を取った。
すると、終平は驚いた様に
「えっ…あのっ…鈴奈さんっ?」
と声をあげた。
私は終平の手を引いて、少し振り返った。
「戻ろう…終平っ!」
それだけ言って、前を向き直した。


