動きが止まり続けている花蓮

席ついた四人の沈黙を破ったのは社長だった


受け入れられなくてもいい…
いきなりなんて無理に決まってる


俺だったらきっと辛くて泣き崩れるだろう

詳しく説明してくれた社長

花蓮の表情は読み取れなかった

俺も混乱してる
"戸籍"
という言葉に

双子…花蓮が妹
俺の隣に写ってる小さな赤ちゃん
これが唯一ある家族の写真
知らなかった。会ったことのなかった妹。

目の前いる三人が深く関わってた
花蓮の人生に

「ゆっくり受け入れてって欲しい」

武田社長の言葉

その通りだとおもった

次の花蓮の言葉は予想外だった

「大丈夫」

今なんて…?大丈夫…?だと?

「真実が聞けてありがたい」

そういった

強いとおもった

これからの時間はきっと
辛いことも混乱することも多くなるだろう
でも、俺と花蓮

双子で頑張れる
そんな気がしてた