「花の気持ちは花が大事にしなきゃいけない。花から相手にちゃんと言わないと、伝わるものも伝わらないよ?」 そう言って微笑んだ顔は さっきの苦しそうな顔じゃなくて あたしの大好きな颯ちゃんの笑顔 「…あたし、颯ちゃんの笑顔が好き、背中が好き。お兄ちゃんじゃないかも…」 「じゃあ、なに?」 「颯ちゃんはあたしのお父さん!」 「ははっ、お父さんかよ」 こうやって、理想のお父さん像を 颯ちゃんと重ねていただけだった