走りながら廊下の角を曲がったとき… ―――ドンッ! 「わっ!」 人とぶつかったあたしは尻餅をついてしまった 「…いてて、ごめんなさい」 「こっちこそごめんね、大丈夫?」 あたしは手を差し伸べてくれた人に目線をむけた ―――え…? 「…?大丈夫?」 …夏帆先輩だ 「あ、大丈夫です!ごめんなさい!」 「これ、落ちてたよ?」 夏帆先輩の手にはさっき祥太に買ってもらった桃天