ニセモノ×初恋=??

「は、はぁ。そりゃどうも……」

何と答えていいかわからず、かわいくない返事をしてしまった。

それでも気にせず、髪を触っている児玉くん。


―――どうすりゃいいの、これ……。


思いっきり電車の中だし、周りの人の目も気になるんだけど。

だけど、あからさまに手を払い除けるわけにもいかないし。

そう思っていると、ふと、児玉くんが我にかえったかのようにハッとして、私に触れていた手がビクッ、とした。

「児玉くん?」

様子が変なので聞いてみる。

「あ……ごめん……」

なぜか謝られてしまったので、

「いや、いいけど……」

触れられていた髪の乱れをなおそうと自分の手で撫でた。


私も変だけど、何だか児玉くんも変。

そう感じてしまったが、どこがどう、と説明しにくいから、児玉くんにどうしたのか聞くのを躊躇った。

何か言いたそうな、でも何を考えてるかわからなくて。


何だか、モヤモヤした。


―――うーっ、何だかこんなの、自分らしくない!!


そう思ったんだけど、結局は聞けなかった。