奈々side 夜8時の電車の中。生徒会の帰り。 私、上河奈々は電車の中で睡魔と闘いながら地元の駅に到着した。 「あ、奈々じゃん。電車一緒だったんだね」 電車から降りたホームで宏樹に声をかけられた。 宏樹は隣のクラスのバスケ部。高校で初めて出会ったが、人懐っこい性格で2年になってからよく話すようになった。