──幹Side──


楓が一緒に帰ろと言ったのにそれを断る子は初めて見た。


しかも『嫌です』の一言。


普通の女子なら俺たちとはなにをしてでも一緒にいたいと願っているはずなのに……


棗も面白い子を好きになったな……


そおいえばあの子……佐野さんは棗から受け取った紙をなんの疑いもせずに自分の名前をかいた。


なんの紙かも知らずにね……