吸血鬼たちに甘く囁かれて

「ご、ごめん。まさか水苦手だった?」


しゅん、と少し悲しそうな顔をする楓君。


その表情が……なんて言うか……昔何かがあったかのような。


……でも、私にそのことを聞く勇気はない。


「苦手……じゃない、と思う」


なんとなく話を変えたくて。


「15mしか泳げないけど」


「そっか……じゃあ」


続きの言葉が気になる私に楓君は顔を近づけて、


「ずっと掴まってなよ。……ずっと」