「……ヵげ……く、ん……もぅゃめ……」


やば……。血、吸いすぎだよ。


だんだんと意識が遠のいていく。


それがわかったのか影君は私の首から牙を抜いて私を見た。


その顔はあまりにも美しく、妖艶に笑っていた。


でも……


「俺はキミのことが苦手だよ……」


どこか悲しそうな、寂しそうな声色を聞いて私は意識を手放した。