吸血鬼たちに甘く囁かれて

「藤崎先輩そろそろ離し……」


「棗が噛んだ場所って、どこ?」


私の言葉を遮って影君が喋り出す。


黒崎君が噛んだ場所って、首だよね?


「そんなこと聞いてどおするの?」


「……ここ?」


「話し噛み合ってな……っ!」


ここ?と聞きながら影君が私の首に指をあてる。


そしてその指がゆっくりと私の首を這う。