僕は深々と溜め息をもらした。




それが聞こえたのか、みーちゃんが「カナタ?」と小さく囁いてくる。




みーちゃんの小さな手が、僕の肩に乗せられた。






「カナタ、大丈夫?」






心配そうな声。





僕は消えてしまいたくなった。




穴があったら入りたい、ということわざの意味を、生まれて初めて痛感した。






………そろそろ、読者のみなさまに説明しなければならないだろう。




なぜ僕が、遊園地のベンチに力なく横たわるという情けない状態に、今まさになってしまっているのか、ということについて。






…………そう、僕は。







「カナタ、まだ気持ち悪い?」







お化け屋敷の真ん中で、気分不良により倒れてしまうという、恥ずかしすぎる失態を演じてしまったのだ。




そして、その一部始終を、みーちゃんに見られてしまったのだ!