「あなたの脚、ちょうだ〜い!!」





「きゃあぁっ!!」






長い黒髪を引きずりながら床を這ってくる少女に足を掴まれそうになり、あたしは叫び声を上げた。





カナタの手を握る指に、ぎゅうっと力がこもる。





貞子のように這い回りながら近づいてくる少女から逃げ惑いつつ、カナタを見上げると。







「…………え。カナタ………?」







カナタは目を見開いたまま、顔を真っ青にして立ち尽くしていた。







「………ちょっと、カナタ、大丈夫!?」






「……………」