「ーーーちょっと、みーちゃん。」



道を歩いていると、後ろからぐいっと腕を引っ張られて、あたしは思わずよろけた。



「………なんなの、急に!?」



あたしは険しい顔で後ろを振り向き、あたしの腕をつかんでいる人物を睨みつける。



するとその人物は、表情一つ変えずに、道路の向こう側を指差した。


その先には、あたしが今まさに渡ろうとしていた横断歩道の歩行者用信号。



…………は?


なになに、なんなの一体??



あたしは意味が分からず、眉間に皺を寄せて再び振り返った。