肌寒くなってきた頃、遊んでいた皆がこちらに向かってくる。 「日、暮れてきたね」 海に反射する赤い太陽が私たちを照らす。 「ほら」 差し出す蓮の手元には私のパーカーがあった。 あぁ、そうだ。蓮にとられたんだっけ。 「ありがと」 それを羽織り、立ち上がって皆を待つ。