何気なく聞くと、 「勉強」 と、短い返事が返ってくる。 幼稚園に行ってあのガキを迎えに行って、家事して───こんな夜遅くに勉強? 「今日くらい別に」 そういえば、高梨が言ってたっけ。 白百合姫は、運動も勉強もできる完璧人間なんだって。 「そんなわけにいかない」 ……話で聴いているときは、まるでなんでも完璧にこなす、 努力のかけらもない天才人間なのかと思っていた。 白井は教科書と参考書、ノートを広げると、さらさらと問題を解き始めた。