「翔太、もう遅いから。
お母さん寝室に運んでもう寝ちゃいなー」
「はーい」
翔太は、お母さんの上に乗っかってゆらゆらゆらして、
お母さんを起こした後、一緒にドアを開けて行ってしまった。
……さて。
時計を見ると、もう10時半を回っている。
そして、その時計をたどるように───ソファーで規則正しい寝息を立てている御影くんを見下ろす。
「ぅぅ……どうしよう」
こんなところで寝ちゃうと、風邪ひいてしまいそうだし……でも、私近寄れないし。
翔太に来てもらって、起こしてもらおうかな……でも、もう寝ちゃっているだろうし。



