「それと」 「っっ、みか……っ」 耳元で、低く唸るような声が囁きかける。 「強がるのは、見てて面白いけど───」 「っっ、な」 「震えてるの、ばれてないとでも思ってるの?」 思わず、ばっと横を見ると意地悪そうに口元をゆがめながら、 御影くんは、くすりと笑った。 「俺を騙したいなら、もっと嘘が上手くなってからにしなよ。 それまでは、無理して強がるのは禁止」 「なっ別に、私は……っ」 言い返そうと、口を開こうとする。