私が絶対反対!


と声を張り上げようとした、そのとき。


くいっと、制服のスカートを誰かに引っ張られる。


何かと思って、下を見ると翔太がじっと私を見上げて、


「サツキ、うちにこれない、の?」


「……う」


「おねーちゃん、サツキきらいだからいっしょにすめない?

 ……サツキいっしょにすめないの……?」


翔太の瞳にだんだん雫がたまっていく。

くそう、私はこの顔をされてしまうと、どうしても強く出れなくなってしまうのだ。

……これぞ必殺翔太泣き落とし攻撃。



「ぁ、ぅ、…………だ、」


「だ……?」