「ご心配なく、一人で帰れます!」 「ふぅん。本当は怖いんじゃないの?素直になりなよ」 「子供扱いしないでください」 「……」 思わず、吹きそうになる。 あーどうしよう。くせになりそう。 いちいち反応が、可愛すぎて。 けれど、そんな表情をなんとか隠して、俺は平静を装う。 意地悪してやりやくなる。 何か言いたげな白井を無視して、俺は───すっと踵を返した、そのとき。