「まあ、ゆりがどうしてもだめだというなら、 ほかの人に預けることも考えるほかないでしょうけど」 「……」 私は何も言わないで、立ち上がった。 お母さんは困ったように笑いながら、ごめんね、と小さく罰悪そうに言った。 結局、話に折り合いがつくわけでもなく、私は家を出て学校へ。 通りすがるたび、男の人がやけに目に入る。 信号待ちで、ちょっとだけこちらの肩に触れただけで、 私はびくっと情けなく体が震えてしまう。 そう。 私は───男の人が、とても苦手なのだ。